恐竜は寒いところでも住むことができたの?

涼しい地域でも生きていたようです

恐竜が生きていた時代、とくに「白亜紀」という時代は、今よりもずっと暖かかったことがわかっています。そのため、恐竜が現在の北極や南極のように極寒の環境で生きていけたのかどうかはわかりません。当時、そういった環境そのものがなかったからです。
ただし、アラスカからも恐竜の化石がたくさん見つかっていますし、南極大陸からもいくつか見つかっています。こうした地域は当時、現在ほど寒くはなくても、やはり冬になると太陽は低くなり、また夜は長くなったとみられています(北極や南極に近くなるほど、冬には昼が短く夜が長くなります)。昼が短ければそれだけ気温も下がりますから、こうした化石から恐竜がある程度寒い地域でも生きていけたことがわかります。
また、中国で発見された羽毛を持ったティラノサウルス類は、1年の平均気温が10℃ほどの地域で暮らしていたとみられています。これは、現在の日本の青森とほぼ同じです。やはり、それなりに涼しい地域でも、恐竜は暮らしていたようです。
(土屋 健)

青森並みの涼しい地域に生息していた恐竜。
全身が羽毛で覆われていたようです。
(イラスト/服部雅人)

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