ねりけしはどうやってつくるの?

合成ゴムに軟化する成分を加えてつくる

ねりけしは軟らかくてふわふわしており、不思議な感触ですね。一般的なプラスチック消しゴムと同じく鉛筆で書いたものを消すことができますが、その原料とつくり方はかなり違っています。
まず、消しゴムのつくり方を簡単にご説明しましょう。消しゴムの主な材料は、黒鉛を吸い付ける役割をする塩化ビニール樹脂、塩化ビニール樹脂を軟らかくする可塑剤、消しくずを出やすくさせる炭酸カルシウム、変色を防ぐ効果がある安定剤の4つです。すべての材料を混ぜると白い液体になるので、それを型に流し込んで熱で固めます。その後、型から外してお互いにくっつかないように表面にデンプンをまぶしてから切断します。
一方、ねりけしの主な材料は、ねりけしのもとになる合成ゴム、ファクチス、鉱物油、炭酸カルシウム、香料・顔料です。ファクチスと鉱物油は軟らかさを出す軟化剤の働きをし、炭酸カルシウムは鉱物油が表面にしみ出てベタベタになるのを防ぎます。香料や顔料は色やにおいをつけるためで、文房具屋さんにはいろいろな種類のねりけしが売っていますね。
最初にすべての材料を混ぜ合わせ(写真1)、表面同士がくっつかないようにデンプンをまぶします。これを押し出し機と呼ばれる機械に入れて、細長い形にします(写真2)。この工程でもお互いがくっつかないようにデンプンをまぶします。その後、商品の大きさにカットして出来上がりです。
ねりけしは好きに混ぜたり練ったりできるのが楽しいところ。みなさんもぜひ自由に遊んでみてください。
(ヒノデワシ株式会社)

写真1 ニーダー機と呼ばれる機械ですべての材料を練る。

写真2 押し出し機から出てきたところ。(写真提供/ヒノデワシ株式会社 )

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