アゲハチョウがミカンの木に卵を産むのはなぜ?またそれがミカンの木とどのように判断しているの?

脚先で味を調べて見分ける

チョウの幼虫は種類ごとに、食べる植物が決まっているね。例えば、モンシロチョウの幼虫はキャベツの葉を食べるし、アゲハチョウの幼虫はミカンの葉を食べる。そして、お母さんチョウは自分の子供達が食べることのできる植物をちゃんと知っていて、間違えることなく卵を産む。このお母さんチョウが幼虫の食べ物になる植物を見分けて卵を産むしくみには、様々な感覚が関わっているよ。

まず、お母さんチョウは飛びながら植物の色や形、においをたよりに植物に近づく。そして、実際にその植物にさわってその葉の味を調べてみて、幼虫が食べることのできる植物がどうかを見分けるんだ。でも、口で調べるんじゃないよ。びっくりする話だけど、脚先で味を調べるんだ。お母さんチョウは産卵の際に、飛びながら前足で葉をさわって味わってみて、その植物が子供の食べ物になることがわかってはじめて卵を産む。このお母さんチョウに卵を産む決心をさせる味はチョウの種類ごとに違う。例えば近い種類のナミアゲハとクロアゲハではミカンの仲間に卵を産むけど、キハダという植物にはナミアゲハは卵を産むのにクロアゲハは産まない、ということが起こるんだ。もう葉っぱを食べることのないお母さんチョウが子供時代の食べ物をちゃんとわかっているのも不思議だけど、脚先で味を調べるというのも不思議だね。

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成虫が食べる花の蜜などの味を調べる際には口を使う

神村学 (農業生物資源研究所)

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