食塩が水にとけるとはどういうことですか?

食塩は水に入れると結合が解ける

食塩はナトリウムと塩素がイオン結合で結びついている化合物です。イオン結合とはプラスの電荷を持つイオン物質とマイナスの電荷のイオン物質が結びつく化学結合です。原子は結合をする時に結びつく手の数が決まっており、ナトリウムは1つ、塩素も1つです。なので食塩はそれぞれ1つずつが結びつきNaClという物質になります。

それを水に入れると結合がとけ、ナトリウムイオンと塩素イオンになり固体ではなくなります。このように物質が液体に溶ける現象を溶解といい、溶けた液体を溶液といいます。

溶かす物質や液体、そのときの温度や 圧力によって溶けやすさは変わります。溶けやすさとは、イオンになりやすいかどうかと関係があります。金属にはイオンになりやすい傾向があります。なりにくいものがあり、ナトリウムはイオンになりやすい傾向があります。最もイオン になりにくいのは金です。食塩をなめたときにしょっぱいと感じるのも口の中でイオンになったナトリウムが舌の感覚を刺激するからです。なのでイオンになりにくい金をなめても味を感じません。

溶液には、食塩のような固体を溶かすものの他に、気体、液体の溶液や、牛乳のように微粒子が分散しているコロイド液体などもあります。

佐倉美穂(ライター)

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