“いまの南極”から地球環境を見守る

地球の一番南の「南極」で、気象・地質・生物など、さまざまな地球環境を調べている南極観測隊。「南極通信」では、隊員たちが現地から、南極での活動やくらし、研究の様子をコカ読者に届けてくれるよ!

今月号のレポートは……
第67次観測隊 定常気象観測担当 井上創介

風を観測する測風塔と、気温・湿度を観測する百葉箱。

日々の暮らしと密接にかかわる気温や風ですが、昭和基地でも1957年の第1次隊から気象観測を継続しています。第3次隊からは、気球に観測機器を吊るして飛ばすことで、上空の気温や風も観測しています。これらの観測結果は観測隊の活動を判断する材料となるだけでなく、長い期間のデータから気候の変化を知ることができます。

今年、昭和基地の目の前の海は約20年ぶりに厚い海氷が流れ出し、昭和基地がある東オングル島は文字通り海に囲まれた島になりました。その後、海は海氷に覆われましたが、気温は平年より高い日が多く推移しています(5月末時点)。

こうした姿が、単なる年ごとの変動なのか、それとも地球環境の大きな変化の一部なのか。それは正確な観測を続け、後から振り返ることでしか確かなことがいえません。いまの様子は、いましか観測できない。そんな言葉を胸に刻み、今日も南極で気象観測を続けています。

上空の気温や風を観測するラジオゾンデ観測。
昭和基地の目の前を流れる巨大な氷山とペンギン。
昭和基地の目の前に広がる海と氷山。
著者の右手に注目。厚い氷に閉ざされているはずの昭和基地が、青い海に囲まれている姿は本当に衝撃的でした!

掲載協力/国立極地研究所

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