南極から地球環境を探る(2023年6月号)

昭和基地上空に現れたオーロラ。2023年3月23日の空。(撮影:JARE64 小池陸斗)

 みなさん、こんにちは。

 第63次南極地域観測隊からバトンを受け取った第64次南極地域観測隊です。日本から約1万4000km離れた南極・昭和基地からレポートしています。

 日本の南極地域観測隊は、60年以上にわたって地球環境を探る観測を続けています。南極は周りを広い海で囲まれ、人の活動の影響が少ないことから、地球環境の変化を細かくとらえることできます。また、厚い氷の中や湖沼の底など、南極には過去の環境変動の跡が残っているところがあり、それらを調べることで将来の予測につながります。

 もうひとつ私たちの大切な任務は、観測隊の仕事と生活の場所である基地を整備して守ることです。冬は平均気温-20℃の寒さ、日が昇らない極夜が続いたり、ときには猛吹雪が来たりと慣れないことも多いです。とはいえ、空には満天の星やオーロラ広がっていたり、たまにペンギンと出会ったり、ワクワクもたくさんあります。これからも魅力いっぱいの南極と観測隊を紹介していきます。

2023年2月1日、新たなバトンを受け取った第64次南極地域観測隊 越冬隊の28人。(撮影:JARE64 山口真一)
2023年2月14日、昭和基地で出会ったアデリーペンギン。(撮影:JARE64 白野亜実)
2023年3月17日、昭和基地の主要部。(撮影:JARE64 白野亜実)

(第64次南極地域観測隊 越冬隊 庶務・広報担当 白野亜実)
掲載協力/国立極地研究所

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