入浴剤で色がついたお湯を手ですくうと透明になるのはなぜ?

手ですくった水の中には入浴剤の粒が少ししかないから

太陽の光は、実際にはいろいろな色の光が混ざってできています。私たちが見ている物体は、光を吸収・反射しています。物体の色は、光が物体を照らしたときに、吸収されずに反射した光の色です。りんごが赤く見えるのは、りんごが青や緑の光を吸収し、赤い光を反射しているからです。光がなくて暗いときや反射する光がないときは、物体を見ることができません。
お風呂のお湯は元々透明ですが、入浴剤を入れると、入浴剤の粒が光を反射して色がついて見えます。水に溶けた入浴剤が反射する光はとてもわずかで、少ない量ではほとんど色が見えませんが、たくさんの量が集まると見えるようになります。お風呂いっぱいの水の中には、入浴剤の粒がたくさんあるので色を見ることができます。でも手ですくった水にはほんのちょっとの粒しかありません。なので、反射する光の量が少なくて、入浴剤の色はほとんど見えなくなってしまうのです。
(佐倉美穂)


入浴剤を入れたお風呂は、入浴剤の粒がたくさん集まることで、色がついて見える。
手ですくった水の中には入浴剤の粒が少ししかないので、ほとんど見えない。

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