デンプンにヨウ素液を浸すと紫色になるのは なぜ?

分子の形や電気的な性質が変化するため

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化学反応で見られる色の変化は、原子分子の組み合わさり方が変化して、分子の大きさや長さが変わったときや、原子分子の電気的な性質が変化することで起きる。ヨウ素デンプン反応では、デンプンの分子の中にヨウ素の分子が入り込んで、デンプン分子の形が変わることと、ヨウ素の電気的な性質が変化するために色が変化する。

デンプンは、グルコースという糖の分子がたくさん集まったもので、おおよそのしくみは図1のような感じ。デンプンにヨウ素液を混ぜると、デンプン分子のバネのような形の部分(アミロースという)にヨウ素の分子がすっぽり入り込む。このとき、アミロースとヨウ素の間にゆるやかなつながりができる。つまり分子の形が変わる(図2)。

また、ヨウ素は普通だと茶褐色の光をはね返すが、他から電子をもらうと赤い光を吸収するようになる。このため、青い光が多くはね返されるので青っぽく見えるわけだ。なお、熱を加えるとアミロースのバネの形がゆるむので、ヨウ素が抜け出してつながりが解消される。このために青紫色が消えるんだ。

(山村紳一郎)


図1 デンプン分子のしくみ


図2 アミロースのらせんの中にヨウ素分子が入り込み、
ヨウ素がアミロースから電子をもらって、両方の間にゆるいつながりができる。

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