スポンジケーキがオーブンで焼くとふくらんでくるのはなぜ?

気泡が熱でふくらんでいく

通常、スポンジケーキをつくるには、卵を泡立てるという作業が必要です。これが卵だったの!~とびっくりするくらい、色も状態も変わるほどしっかり泡立てます。
すると卵の中には細かい気泡がたくさん封じ込められます。その気泡が消えないように粉を混ぜて焼くと、気泡が熱で膨らみ、粉で包まれたスポンジ全体が大きくふんわりと膨らんだ状態になります。

重曹やベーキングパウダーといった膨張剤の力を借りる方法もあります。重曹の本当の名前は炭酸水素ナトリウムといって、熱で分解され、炭酸ナトリウムを発生します。これが気泡をしっかりつくる役割をします。重曹は弱いアルカリ性で苦みがあり、つくりたいお菓子によっては使えないことがあります。それを改良したのがベーキングパウダーで、重曹のほかにさまざまなものが加えられており、中性で味がしません。重曹は焼いたときに膨張の反応があるのに対し、ベーキングパウダーは水分が加えられると、パウダー内の重曹とその他のものが反応して二酸化炭素が発生します。泡立てられた卵に粉を混ぜたらすぐに焼かないと、うまく膨らまないのです。したがって、重曹はどら焼き、ベーキングパウダーはシフォンケーキなど、つくりたいものによって使い分けられています。

佐倉美穂(ライター)

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