冬に晴れの日が多いのはどうして?

晴天は太平洋側のみ

 天気図で等圧線がたてじま模様の西高東低の冬型のとき、季節風と強い寒気の影響で日本海側の地方は雪が降ります、一方季節風が日本の脊梁山脈を越えると、乾燥した季節風が吹き。太平洋側の地方は晴天となります。これは気象衛星でよくわかります。冬に太平洋側の地方で晴れの日が多いのはこのためです。ちなみに太平洋側で1年のうち最も晴天率が高いのは1月3、6、19日です。このあたりを簡潔にずばりと表現したのはノーベル賞作家の川端康成。作品「雪国」の冒頭「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」にあるトンネルとは、太平洋側から日本海側に抜ける、上越新幹線清水トンネルのこと。それぐらいガラリと天気が違うものなのです。

冬型気圧配置の天気図。日本海側は雪雲でおおわれている。

提供:気象庁
戸山 九 (気象予報士)

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