充電池が繰り返し使えるのはなぜですか?

放電と充電の双方向で化学反応が起こせるから

電池は、酸化と還元という化学反応を利用しています。酸化とは物質が電子を失うこと、還元とは逆に電子を受け取ることをいいます。
充電できない乾電池は、プラス極に二酸化マンガン、マイナス極に亜鉛などの金属が使われています。両極の間には、電気の素となる電解質が入っています。
亜鉛は酸化しやすい物質なので、電解質に溶けて、マイナスの電気を持つ電子を放出します(酸化)。この電子がマイナス極から導線を伝わってプラス極に流れて、電子を受け取ります(還元)。この酸化・還元作用によって電池は電気を起こします。
充電できない乾電池では、マイナス極の金属から電子が出てしまうと二度と使えなくなります。一方、充電式電池は、電極に使う材料を工夫して、外部から逆向きの電流を流してやることで、プラス極から電子が放出されて、マイナス極で金属となり、電極が元の状態に戻るようになっています。充電式電池は、双方向で化学反応を繰り返すことができるのです。
(白鳥 敬)

 充電池のしくみ。
外部から逆向きの電流を加えることで元の状態に戻せる。
ただし、充電しても完全に元の状態には戻らないので、
何度も充放電を繰り返すとやがて使えなくなる。

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