~ニム、~ウム という名前の元素が多いのは なぜ?

金属を表す語尾で、国際機関による取り決めがあるから

現在の周期表にあるような元素が明らかになっていったのは、10世紀ぐらいからのこと。17世紀ごろには科学的な考えが進み、元素に決まった名前をつけるようになった。初期の命名法にはあまりルールがなく、おおよそ不活性元素の18族(周期表の右端の列)には「-on」(日本語読みだと「~オン」)を、金属元素にはラテン語で金属を表す語尾の「-um」または「-ium」(「~ウム」または「~イウム」)をつけるなど、慣習で名前が決められていったらしい。ただし例外もあって、例えばヘリウムは18族だからヘロンまたはヘリオンになるはずだが、最初は金属だと思われていたためにこの名前になっている。
このような混乱を避けるためにも、1919年に設立された国際組織のIUPAC(国際純正・応用化学連合)で、元素などさまざまな物質の正式名称を統一された決まりに基づいて命名することになった。現在は、新しい元素には、最後にiumをつけると決められている。なお、113番元素のように新しい元素が見つかると、IUPACが本当に新元素かどうかを判断し、新元素となれば発見者に命名権が与えられる。つけられた名前が妥当かどうか再びIUPACで審査され、認定されると新元素名誕生となるわけだ。
(山村紳一郎)

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