実は科博では初テーマ! 特別展「毒」が開催! 2023年2月19日(日)まで

東京の国立科学博物館では、特別展 「毒」が開催中。実はこのテーマで科博で展示が行われるのは、今回が初めて。いろいろなジャンルの研究者の叡智を集めた、科博ならではの展示内容になっているぞ。見どころの一部を紹介するよ!

 特別展「毒」では、動物、植物、菌類、そして鉱物や人工毒など、自然界のあらゆるところに存在する毒について、各研究分野のスペシャリストが徹底的に掘り下げで解説。

 毒とは何か、毒は人間や生物にどう作用するのかという基本から始まり、多種多様な毒を一挙に紹介。巨大模型や標本などで、わかりやすく展示されている。

植物の毒といえば、日本の三大有毒植物のひとつでもあるトリカブト(写真はオクトリカブト)。日本には約30種のトリカブト属が分布している。
キノコも毒のある種類がたくさん。ポップな見た目が人気のベニテングタケは強い毒性を持つので注意!(画像提供/国立科学博物館)
毒のある爬虫類といえば、コモドオオトカゲ。唾液に血液凝固阻害(血液毒)や血液低下を起こす成分を含み、自分よりも大きな獲物もかみ傷からの失血によって徐々に弱らせて捕食する。怖すぎる!
砒素の鉱石鉱物である、硫砒鉄鉱。砒素は、時代によっては万能薬として用いられることもあった(そして、暗殺にも……)。(画像提供/国立科学博物館)

 そのほか、毒と進化の関係についてや、毒と人間の関わりについても、詳しく解説されている。毒が進化の原動力になった例や、人間による毒の利用や研究の歴史など、興味深い話がたくさん。

 スイスの医学者であり、化学者・錬金術師でもあったパラケルスス(1493-1541)が残した言葉に「あらゆる物質は毒である。毒になるかクスリになるかは、用量によるのだ」というものがある。毒という存在は一筋縄ではいかない。特別展「毒」で、その危険で奥深い魅力にどっぷりハマろう。

イベント名特別展「毒」
会期2022年11月1日(火)~2023年2月19日(日)
会場国立科学博物館
住所〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20
開館時間9時~17時 ※入場は閉館時刻の30分前まで
休館日月曜日、12月28日(水)~1月1日(日・祝)、1月10日(火)
※ただし、1月2日(月・休)、9日(月・祝)、2月13日(月)は開館
入場料小中高生/600円、一般・大学生/2000円
※入場方法の詳細は公式サイトをご確認ください。
問い合わせ050-5541-8600(ハローダイヤル)
公式サイトhttps://www.dokuten.jp/

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