イヌはなぜしかられているときにあくびをする?-もっと知りたい!イヌネコのふしぎ

 飼い主にしかられているイヌを観察していると、あくびをすることがあります。しかられているのに、あくびをするなんて、ぜんぜん反省していないんだなあ…と思うかもしれません。

 しかし、あくびをしたからといって、反省していないわけでも、飼い主をバカにしているわけでもなく、「劣位行動
れついこうどう
」と呼ばれる行動の一つだと考えられています。

 この劣位行動には、出くわした相手に対して「どうぞどうぞ」と道をゆずる意味があり、それによってとりあえずケンカになることを避けようとしているのです。

 こうした行動には、あくびのほか、自分の口や鼻をなめる、顔や視線をそらす、頭を振る、背中を見せるなどの行動が知られています。

 イヌが劣位行動をとるようになったのは、群れの中で必要以上の争いを起こさないようにするためだと考えられています。最初はちょっとした争いでも、エスカレートすると殺し合いになりかねません。そこで、劣位行動によって「ケンカをするつもりはないよ」を伝えているのです。

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取材・文

斉藤勝司 著者の記事一覧

サイエンスライター。1968年、大阪府生まれ。東京水産大学(現東京海洋大学)卒業後、ライターとなり、最新の研究成果を取材し、科学雑誌を中心に記事を発表している。著書に『がん治療の正しい知識』、『寄生虫の奇妙な世界』、『イヌとネコの体の不思議』、『群れるいきもの』などがある。

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