《3・11みんなの体験談》編集部こっすー編

 こんにちは。こっすーといいます。いつもは裏方スタッフですが、今回このコーナーに登場しました!

 3.11の時はいろいろな経験をしたけれど、ちょっと違う話をします。

 学生最初の夏休みに「青春18きっぷ」を使って、友達の実家に遊びに行ったことがあります。

 それまで、修学旅行以外は関東地方を出たことがなかったこっすーには大冒険!

 いくつか乗り継いだローカル線にも全く飽きることがありませんでした。

 山や海や田んぼをいくつも越え、5時間位乗りに乗ってやっとついた無人駅。

 家まで向かうタクシーの運転手さんには、住所じゃなくて自分の苗字を言うだけで伝わっていました。

 カッコいー!

 実家は大きな家と納屋。目の前には田んぼ。そして抜けるような広い広い空!

 夕飯は納屋
なや
の脇でバーベキューです。

 肉はもちろん、畑で採れたトウモロコシや野菜、ギンギンに冷えたスイカなど、おなか一杯食べさせてもらいました。

 友達の両親やおばあちゃんとお話しながら夕飯を食べたんだけど、おばあちゃんの言葉、正直半分くらいしかわからなかった…。

 初・方言ヒアリング!

 夜、目が覚めると、外から「ぶーーー、ぶーーー」と豚の鳴き声がする。

 え、豚いたっけ? と思いながら、翌朝友達に聞くと「あ、カエルだよ、ウシガエル」。

 カエルなのにケロケロじゃないんだ!

 翌日は近所の海までドライブ。青々とした田んぼの間をクルマで進んだ、10分ほどの静かな海です。

 東京近郊の海と違って、きれいで、人もいなくて、とても穏やかでした。

 そんな数日間を過ごして、また来ますーとお別れ。

 お父さんが「こんどは『のまおい』の時期に来なよ」と言ってくれました。のまおい?

 帰りの電車で、「この辺りの伝統的な、地域の人たちの誇り高いお祭りなんだ」と友達が教えてくれました。

 以上、こっすーの初めての田舎体験が詰まった、大事な大事な夏の思い出です。

 ちなみに友達の実家は、福島県の南相馬
みなみそうま
です。

 地震のあとしばらくして連絡がついて、友達の無事は確認できました。

 でも、もうあの時の風景ではなくなってしまったみたいです。

 ニュースなどで「南相馬」と聞くと、地震のことよりもこの記憶がよみがえってきます。

 コロナ騒ぎでまた出かけられなくなってしまったけれど、 いつか青春18きっぷで「野馬追」を観に行きたいなと思っています。

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