プログラミングはこんな面白い使い方ができる!「情報処理学会インタラクション2021」小中高生向けイベント

 2021年3月10日(水)~12日(金)の3日間、一般社団法人情報処理学会シンポジウム「インタラクション2021」がオンラインで開催。その中で、夕方に小中高生向けのライブ配信イベントが行われます!

インタラクションとは?

 「インタラクション」とは、人と人工物が、やりとりをすることで相互に作用すること。ゲームやバーチャルリアリティ(VR)で、人が何かをしたときにシステムが反応してくれることも、インタラクションの技術です。

 インタラクション技術を研究している人は、日本にたくさんいます。そして、日本中の大学や企業からインタラクション研究者が集まって、最新のインタラクション技術やコンテンツを発表するオンラインイベント(学会)が「情報処理学会 インタラクション2021」です。今回、このイベントの中でとっておきの内容を、小中高生向けに中継します!

小中高生向け「インタラクション」ライブ中継

 インタラクション2021で発表される最新の研究の中から、小中高生にとっておもしろく、ためになる発表をピックアップしてYouTubeでライブ中継し、解説者とともにデモを見たり、研究者から直接解説してもらったりします。

 研究者と直接対話できる時間もあります。インタラクション技術のことはもちろん、研究者や博士になるにはどうしたらいいか、プログラミングをマスターするコツなど、気になることを研究者に直接聞くことができますよ。

 また、気に入った研究へ投票したり、気になった研究に感想や意見を伝えることもできます。

開催概要

●日時:2021年3月10日(水)、11日(木)、12日(金)
 各日30分~1時間程度のライブ配信(後から見ることもできます)
 毎日、午後5時半〜6時半までオンラインディスカッションタイ

●後日、小中高生の表彰式を開催(3月19日を予定)
 良いフィードバックとなった感想や意見を表彰します。
 副賞として、この企画を応援頂いているGoogleのグッズなどを進呈。

詳細は「情報処理学会 インタラクション2021」のホームページまで

出展大学・研究所

Abacist、ATR、IAMAS、NTT、NTTテクノクロス、アンカーデザイン、エムスリー、お茶の水女子大、クレスコ、ジンズホールディングス、ソニーCSL、ソフトバンク、はこだて未来大、バンダイナムコ研、愛知工大、茨城大、楽天、関西学院大、岩手県立大、宮城大、玉川大、金沢大、九工大、群馬大、慶大、阪大、三菱総合研、産総研、芝浦工大、首都大、女子美大、新潟大、神戸大、静岡理工科大、早大、大阪工大、大阪電通大、筑波大、中京大、鳥取大、津田塾大、電通大、都立大、東京コンピュータサービス株式会社、東京工科大、東京工芸大、東京電機大、東京都立大、東工大、東大、東北大、東北大学電気通信研究所、東洋大、同志社大、奈良県王寺町立王寺小学校、奈良先端大、日大、富山県立大、富士通研究所、福山大、文教大、兵庫県立大、放送大、北九州工業高専、北大、北陸先端大、名古屋市立大、名城大、名大、明治大、明星大、立命館大、龍谷大

昨年はどんな研究が発表された?

 昨年発表されたおもしろい技術をいくつか紹介しましょう。

ボードゲームを拡張した デジタルおはじき「HAGIC」の制作のライブ配信

 これまで手動でゲームを楽しんでいたボードゲームを拡張し、コンピューターによる処理を加えることで、多彩な表現を可能に! 写真は作例として制作したデジタルおはじき「HAGIC」。ボードゲームの新しい可能性を提案しています。

遠隔会議のための視線方向を正しく伝える顔画像提示用楕円球型ディスプレイ「TEllipsoid」

 リモート会議では、非言語情報が伝わりにくいために、コミュニケーションがうまくいかないことがよくあります。これは、平面ディスプレイに映った顔画像にはモナリザ効果が発生して、視野方向が適切に伝達されないことが一因と考えられます。楕円球型のフルスクリーンに顔画像を投影するシステムにより、視野方向を伝達しやすくする技術です。

空中立体映像システムでの空中CG物体による実物体の遮蔽の再現法の提案

 空中立体視CG映像システムの新技術。これまで空中CG物体を映し出したとき、どうしても手によって映像がさえぎられていました。この技術は、深度カメラを使って手を三次元的にスキャンし、ユーザーから見て空中CG物体が手より手前にあると判断した場合は、ユーザーから見えるはずの映像をプロジェクターを用いて手に投影するというものです。

プロジェクションマッピングを用いたドミノ制作支援「Projection-Domino」のライブ配信

 ドミノ制作では、設計図や絵コンテを手動で作成してから、どのようにドミノを配置するかを想像で行うため、作成に時間がかかるだけでなく、実際に完成したものと設計図で差が出てしまうなどの不都合があります。この技術は、絵コンテからリアルタイムでドミノ配置図を自動生成し、プロジェクションマッピングでドミノ作成を支援するというものです。

磁力の異なるブロックを用いた種類の認識可能なブロック構造物認識システム

 実世界の物体を操作することで、コンピューター内の仮想物体の操作ができるタンジブルユーザインタフェース(TUI)。そのTUIの1つとして、LEGOのようなブロック型玩具を組み立てることで3Dモデルをつくる技術が研究されています。磁気センサーを用いた構造物認識システムTesla Blocksで、磁力の向きや強さの異なるブロックの認識精度を実験する研究が発表されました。

イラストの移動と変形を入力するためのスポンジを用いたデバイスの検討

 知識やスキルを持たない初心者でも簡単にアニメーションを制作できるようにするための技術。イラストの形に切り抜いた実物のスポンジを手で動かすことで、コンピューターに描写されたイラストを直感的に移動させたり、変形させたりすることができます。

インタラクティブキャラクタのフレームワークと触れ合えるVRインタラクションシステム

 VR世界のアバターとキャラクターが接触せず、貫通してしまうために没入感が損なわれてしまうということがあります。これは、接触を可能にしたVRキャラクターの制作技術。

ネコの行動から個体を識別する手法

 ネコの咀嚼音によって、個体を識別する装置をエサ入れに取り付けたものです。多頭飼いをしていても、どのネコがちゃんとエサを食べているかなどの行動をチェックできて、ペットの健康管理に役立ちます。

昨年のライブ動画も公開されていますのでチェック!

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