【子供の科学2025年12月号】使い捨てカイロのしくみ

 『子供の科学2025年12月号』の「AkaDakoものづくりラボ」では、使い捨てカイロをポケットに入れると温度が下がる謎について、タコラッチ・ミニとセンサーを使って調べました。実験をしてみて、何がわかったでしょうか?

 ここでは、「使い捨てカイロ」はどういうしくみなのかについて紹介します。実験の結果とどうかかわるのか、考えてみてください。

使い捨てカイロ

 使い捨てカイロの中には、「鉄粉」、「塩」、「水」、「活性炭」「バーミキュライト」などが入っています。この中で熱を発生させているのは鉄粉です。鉄が空気中の酸素と水分に反応して、酸化(さび)する化学反応は次のように表されます。

4Fe+3O2+6H2O→4Fe(OH)3+熱
鉄+酸素+水→酸化鉄+熱

 反応前後で化学エネルギーに差が生じ、その差が熱として放出されます。
今回、ポリ袋を閉じると、一時的に袋の中に熱がこもって温度が上昇しました。しかし、袋の中の酸素が減るにつれて化学反応が弱まり、温度が下がる様子が観察できました。

なお、
・活性炭:酸素の調整役
・バーミキュライト:水分の調整役
を担っていて、長時間、快適な温度が保てるしくみになっています。


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AkaDako作者。CoderDojoつくば・守谷チャンピオン。つくば市ICT教育推進アドバイザー。ティーファブワークス代表。

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