すごろくに「3マス戻る」のマスを追加する(第58回 みんなで遊べるすごろくをつくろう)

 2022年1月号の「はじめようジブン専用パソコン」の連載では「みんなで遊べるすごろくをつくろう」として、スクラッチですごろくをつくる方法を紹介したよ。みんな、つくってみてくれたかな。

 記事を参考にプログラミングしたら、基本的なすごろくは完成したけど、なんだか物足りないよね。すごろくがおもしろいのは、後戻りさせられたり、一回休みになったりするようなしかけのマスがあるからだ。

 そこで、ここでは3マス戻るコマをつくってみよう。マスの色は緑がいいかな。

しかけるマスをつくる

 まず、すごろく盤にしかけるコマをつくる。
 ステージをクリックして「背景」タブを開き、しかけるマスを緑で塗ろう。どこにしかけてもいいけど、あんまりたくさんつくるとゲームにならなくなるので、バランスを考えてね。

しかけるコマを塗る
「背景」タブを選んで、「塗りつぶし」で緑に設定して、しかけるマスを塗っていこう。

プログラムをつくる

 しかけるマスができたら、スプライトリストの「Ball」をクリックして、「コード」タブでプログラムをつくるよ。

 3マス戻るということは、向きが逆になっているだけで、サイコロで3の目が出たのと同じだね。でも、同じプログラムをもう一度つくるのは面倒。そんなとき便利なのが、ひとまとまりのプログラムをオリジナルのブロックにできるブロック定義だ。

①「ブロック定義」カテゴリーに切り替えて、「ブロックを作る」ボタンを押し、キーボードでブロック名を「進める」に変えよう。

ブロック定義でブロックを作る
「ブロックを作る」ボタンを押す
ブロック名を変える
ブロック名を「進める」に変える

② できたら、「引数を追加 数値またはテキスト」をクリックだ。「number or text」は「数」に変えるよ。

引数を追加

③「OK」ボタンをクリックすると、「定義 [進める (数)]」のブロックがステージに現れる。

定義ブロックがステージ上に出来る

④「「1▼」キーがクリックされたとき」の「(サイコロの目)と言う」以下をドラッグして、「定義 [進める (数)]」の下にひっつけよう。

プログラムの変更

⑤できたら、2つある「サイコロの目」のブロックを外し、代わりに定義の「数」をドラッグしてはめる。

「サイコロの目」から「数」に入れ替え

⑥ そして、「進める ( )」を「[サイコロの目▼]を((1)から(6)までの乱数)にする」の下につけ、「進める ( )」の「( )」には「サイコロの目」をはめる。余った「サイコロの目」は捨てても大丈夫だ。これで今までと同じように動く。

「進める」ブロックを入れる

⑦ 準備ができたので、3マス戻る機能は、「進める (サイコロの目)」の下につくるよ。

 コマが緑色のマスに触れたら、吹き出しに説明を表示する、そして回れ右をして、3マス進んで、もう一度回れ右をする。数字は半角で入れることに注意しよう。

3マス戻るプログラム

 プログラムが完成したら、さっそく試してみよう。「1」キーを何度か押して、しかけたマス(緑のマス)にコマが止まったとき、3マス戻るかな。

 これで、「3マス戻る」というしかけがすごろくに追加されたぞ。このプログラムをヒントにして、「ふりだしに戻る」「ワープする」「一回休み」なんてしかけを入れてもいいね。いろいろ工夫をして、楽しいすごろくをつくってみてね!

 「3マス戻る」のしかけを追加したすごろくのプログラム「sugoroku.sb3」がダウンロードできるよ。
 下のリンク先にアクセスをして、zipファイルをダウンロードしてね。zipで圧縮されているので、解凍して、できたsb3ファイルをスクラッチ3.0から読み込んで使用してね。

監修

阿部和広 著者の記事一覧

青山学院大学大学院 特任教授

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