南極の海の魚たち(2026年2月号)

地球の一番南の「南極」で、気象・地質・生物など、さまざまな地球環境を調べている南極観測隊。「南極通信」では、隊員たちが現地から、南極での活動やくらし、研究の様子をコカ読者に届けてくれるよ!

今月号のレポートは……
第66次観測隊 一般研究観測 浅井 咲樹

篭トラップで採捕されたショウワギス。

 昭和基地の周りには、人や車両が乗ってもびくともしない、しっかりとした海氷が広がっています。そんな海氷の下には、氷点下の寒い海でも凍らない、特別なタンパク質を持った魚が生息しています。昭和基地では、魚たちの暮らしを解き明かすために、スノーモービルや雪上車で海氷上に繰り出し、寒さに負けず観測しています。

 魚を釣るために、まずアイスドリルを連結して、分厚い海氷に穴をあける作業から始めます。穴あけ作業は一苦労ですが、穴から海底まで釣り糸を垂らすと、思いのほか簡単に釣れるのです。昭和基地周辺では10種類以上の魚が確認されており、底生魚のショウワギスが最もよく釣れます。少し離れた場所にあるオングル海峡では、1.5mを超える大型のライギョダマシを釣った記録も残っています。 

 海氷に閉ざされた南極の海には、私たちが考えている以上に豊かな生態系が広がっています。

海氷上にテントを張って観測している様子。
水中ドローンで撮影された魚と海底の様子。
海氷に穴をあけるために連結したアイスドリル。

掲載協力/国立極地研究所

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子供の科学 2026年 2月号

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