ブーメランはどうして戻ってくるの?

飛行機のプロペラと同じ力が働いているから

ブーメランは、飛行機のプロペラに働いている力と同じ力が働くことによって、元の場所に戻ってきます。
ブーメランは回転する面を垂直に近いくらいまで立て、進む方向に向かって回転するように投げます。ブーメランの羽根の断面は飛行機のプロペラと同じように羽根の上の方が少し膨らんだ形をしているので、上の方に向かって揚力が生まれます。このとき、回転面の上側の羽根(図の①)が下側の羽根(②)より空気に対する速度が速くなるので揚力が大きくなります。
そのため、飛ぶにしたがって斜めに傾いた状態から立った状態に移っていきます。このときに、ジャイロ効果が働きます。ジャイロ効果とは、力を加えた位置から回転方向に90°回った位置に実際の力が作用するというものです。回転面の上の部分が図のように左に向こうとすると(③)、その力は、実際には進む方向の先端部に働くことになります(④)。この力が、ブーメランを左の方に旋回させていきます。
これらの効果は、投げるときの速度と回転速度によって変わります。投げる速度と回転速度が速いほど揚力が大きくなるので効果が大きくなります。飛んでいるうちに勢いがなくなって、次第に飛ぶ速度も回転速度も遅くなっていきます。そのため、揚力が減って、傾いていく力と旋回する力が弱くなっていき、水平な姿勢になっていきます。
ブーメランが元の場所に戻ってくるようにするためには、投げるときの速度と回転速度、それと回転面の角度が決め手となります。また、右手で投げて左回りに飛ばす場合、風が吹いてくる方向から30°ほど右に向かって投げるようにするのがコツです。
(白鳥 敬)

図 ブーメランのしくみ(右手で投げ、左回りで飛ばす場合)

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