プラ板はどうして縮むの?

熱で柔らかくなって元に戻るから?

工作用のプラ板などに熱を加えると、縮んで小さくなるよね。これを利用したキーホルダーづくりは、人気の工作だ。このとき使われるプラ板はほとんどがスチロール樹脂で、ポリスチレンと呼ばれるプラスチック。プラスチックにはいろいろあるが、このポリスチレンをはじめいくつかの種類は、熱を加えると柔らかくなり、冷やすと硬くなる、そしてまた温めると柔らかくなる……という、「熱可塑性」という性質があるんだ。
プラスチックは、高分子と呼ばれるとても細長い分子でできているが、熱可塑性を持つプラスチックの分子は、熱が加わると分子の結びつきがゆるく動いて変形するんだ。でも、温度が下がると元のようにしっかり組み合わさって固くなる。
プラ板をつくるときは、原料になるプラの塊(①)に熱を加えて柔らかくしてから、機械で引き伸ばして薄い板にする。そのまま力をゆるめずに冷やすと、プラスチックが固まって形が変わらなくなる。これでプラ板の完成だ(②)。
できたプラ板に熱を加えて柔らかくすると、加工前、つまり元の塊に戻る方向に変化する(③)。これが縮んで小さくなる理由だ。よく観察すると、縮んだ後は板のときより厚くなっているのがわかると思う。元の塊に近づくんだね。つまり、「熱で縮んだ」のではなく、「熱で柔らかくなって元に戻った」というわけなんだ。
(山村紳一郎)

図1 プラスチック分子の変化

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