手回しすると電気が発生する機械の中身はどうなってるの?

回転運動を電気に変えている

手回しで電気を起こす装置の内部には発電機が入っていて、回転軸の回転を電気のエネルギーに変換しています。発電機は、回転軸に永久磁石、その外側にコイルがついています。コイルというのは電線を円筒状に巻いたものことです。 磁石の周囲には磁場というものができていて、目に見えない磁力線が走っています。この磁力線がコイルを横切ると、コイルに電流が流れます。この現象を電磁誘導といいます。

電磁誘導は、1831年(日本でいえば江戸時代末期)にイギリスの科学者マイケル・ファラデーが発見しました。ファラデーは、電磁誘導を利用した発電機やモーターを試作しました。

実は、モーターも発電機も同じ原理で動いているのです。モーターは、コイルに電流を流して磁場を発生させて磁石の同じ極(NとN、SとS)が反発しあうことを利用して回転軸を回しています。逆に、回転軸を回してやるとコイルに電流が流れ、電気を起こす発電機になります。

目に見えない磁力線がコイルの中を通過するとコイルに電流が流れるんだ。

白鳥 敬(サイエンスライター)

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