すぐ沸く電気ケトルのしくみはどうなってるの?

強い火力で少量の水を加熱すると早く沸とうする

最近、あっというまにお湯が沸く電気ケトルが人気です。以前からある電気ポットとすぐ沸く電気ケトルの違いは、すぐ沸く電気ケトルでは、水を加熱するときに大きな電力を使用するというところです。電力が大きいと発生する熱も大きくなります。つまり強い火力で加熱するから早く沸とうするのです。

普通の電気ポットは、400ワットから900ワットで加熱していますが、すぐ沸く電気ケトルは、2倍以上も強い1400ワットほどの電力で加熱しています。 また、加える熱の量が同じなら、水の量が少ないほど早く沸とうします。ですから、カップ一杯くらいの少量の水を強い火力で加熱すると1分くらいで沸かすことができるのです。 このことを確かめるために実験をしてみました。カップ一杯分にあたる約140ミリリットルの20℃の水を普通のやかんに入れてIHヒーターで1400ワットで加熱したところ、1分10秒で沸とうしました。次に同じ量と温度の水を、半分の700ワットで加熱してみました。すると沸騰するまでの時間は約2倍にの2分30秒かかりました。 次は、カップ二杯分の水を、最初の実験と同じように1400ワットで加熱してみました。すると、沸とうするまでに約2倍の2分10秒かかりました。

電力が大きく、水の量が少ないほど早く沸騰することがわかる。

白鳥 敬(サイエンスライター)

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