ネコはなぜねこじゃらしを追いかける?-もっと知りたい!イヌネコのふしぎ

 目の前でねこじゃらしをふられると、ネコはどうしても追いかけてしまいます。どうしてねこじゃらしに反応してしまうのでしょうか。

 ネコは肉食動物ですから、ヒトに飼われるようになる前は、獲物をつかまえてエサにしていました。獲物となるのは、ネズミ、トカゲ、野鳥、昆虫などの小動物。どれもちょこまかと動き回るものばかりです。こうした小動物をつかまえなければ、食事にありつけないのですから、ネコには「動くものに反応してつかまえよう」とする狩猟本能が備わっています。

 ねこじゃらしをつかまえたとしてもエサにはなりませんが、目の前でちょこまかと動き回られては、ネコは反応せずにはいられません。「獲物がいた!」と思って追いかけます。ねこじゃらしだけでなく、動いているものなら何にでも反応するので、懐中電灯で照らされた光でも、動かされると、つい追いかけてしまうのです。

 ただし、こうした行動は狩猟行動ではなく、ただの遊びではないか、という説も唱えられています。

「イヌ派vsネコ派」最高の相棒決定選挙スペシャルサイトに戻る

取材・文

斉藤勝司 著者の記事一覧

サイエンスライター。1968年、大阪府生まれ。東京水産大学(現東京海洋大学)卒業後、ライターとなり、最新の研究成果を取材し、科学雑誌を中心に記事を発表している。著書に『がん治療の正しい知識』、『寄生虫の奇妙な世界』、『イヌとネコの体の不思議』、『群れるいきもの』などがある。

最新号好評発売中!

子供の科学 2025年 1月号

CTR IMG