竹とんぼってなんで飛ぶの?

羽をねじることで飛ぶ力を生み出している

竹とんぼの羽をよく見ると、少しねじってあるのがわかります(図1)。右の羽と左の羽は反対の方向にねじってあります。このねじれが竹とんぼを飛ばす力を生み出しています。
竹とんぼが回転すると、羽に空気がぶつかります。羽がねじってありますから、ぶつかった空気は少し下の方に向きが変わります。このとき、空気の流れは、羽の上の方が下の方より速くなります(図2)。流れの速いところでは、羽の表面を押す空気の力が小さくなります。そのため、羽の下から押す力の方が上から押す力よりも大きくなって、上に向かって飛んでいくのです。この力を揚力といいます。
竹とんぼを高く飛ばすためには、揚力を大きくすればいいのです。そのための方法を教えましょう。まず、回転の速度をできるだけ速くすること。次に、羽をサンドペーパーなどで削って、前の方を少し厚く、後ろが薄くなるようにしてください(図3)。これは、飛行機の翼の断面と同じ形です。ヘリコプターの上で回転している大きなプロペラの断面も同じ形をしています。揚力を大きくして、空気の抵抗を少なくする形です。
(白鳥 敬)


図1 羽がねじってある。
図2 横から見た空気の流れ。
図3 断面をこんな形にするともっとよく飛ぶ。

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