ボーイスカウト日本連盟創立100周年!「プラごみを回収して地球を守るプロジェクト」

 ボーイスカウトで毎年9月、30年以上にわたって続けられてきた清掃活動「スカウトの日」。2022年にはこの拡大版として、街や海辺、川辺に落ちているプラスチックのごみを回収する「プラごみバスターズ大作戦」が、活動に協賛するセブン-イレブン記念財団、およびセブン-イレブン・ジャパンの協力のもと決行されたぞ!

 日本全国の活動がアプリで“見える化”されているという、この作戦(ミッション)を紹介しよう!

「プラごみバスターズ大作戦」のサイトはこちら
東京会場の様子。
滋賀会場の様子。
山口会場の様子。
海を汚染する大量のプラスチックごみが大問題になっている! このままだと2050年には魚の量よりもプラごみが多くなるともいわれているぞ。みんなでプラごみを拾って地球を美しくしよう!

ボーイスカウトとは?

 ボーイスカウトは子どもたちの好奇心や探求心に応える活動を通して、心身ともに健全な人材を育成することを目的とする世界的な教育運動。キャンプやハイキング、街頭募金などのグループでの活動を通じて、それぞれの自主性、協調性、社会性、たくましさやリーダーシップなどを育み、「一人前」な人を目指している。日本では2022年に設立100年を迎えた。世界では173の国と地域、5700万人以上、日本では約1800団、9万人が活動している。

●公益財団法人ボーイスカウト日本連盟のサイトはこちら

アプリを活用して回収したプラごみを見える化!プラごみバスターズ大作戦とは?

 ごみの回収の循環から外れてしまったプラごみを「はぐれプラごみ」と名づけ、全国約1800の団の力を集結してプラごみを回収し、地球を美くしくする大作戦! 事前にどんな所にどんな種類のプラごみが落ちているのか、なぜ「はぐれプラごみ」になってしまったのかを学び、各地で回収活動が行われたぞ。

 作戦の大きな味方となったのが、回収したごみを登録できるアプリ「ピリカ」。

「ピリカ」のアプリ画面。作戦期間中、日本中のボーイスカウトの団員がプラごみを拾っている様子が一目瞭然!
みんなも一緒にごみ拾い活動に参加しよう!アプリの詳細はこちら

 全国各地の作戦実施状況が「見える化」されることで、がんばりを称えあうことができることはもちろん、各地のプラごみ回収の投稿を見ながら自分にできることを考え、日々の活動につなげることができるのだ。KoKa読者のみなさんもぜひ、「プラごみバスターズ大作戦」のサイトを見ながら、自分にできることを考えてみてほしい!

東京会場のみなさん。
滋賀会場のみなさん。
山口会場のみなさん。

拾ったプラごみを再製品化する!アップサイクルミッションとは?

 「アップサイクル」とは、ごみを新しいアイデアによって使える製品にアップグレードして生まれ変わらせること。今回の作戦では、全国からペットボトルのキャップを集めてSDGsバッジやペットボトルキャップの回収ボックスをつくるアップサイクルと、養殖用牡蠣パイプから買い物かごをつくるアップサイクルの2つのミッションが立ち上がったぞ。

牡蠣パイプが買い物カゴに!

 清掃活動のひとつ、山口・周防大島で回収した牡蠣パイプから制作した買い物かごは、なんと400個!

山口・周防大島の砂浜には、牡蠣の養殖に使われるプラスチック製のパイプがたくさん漂着して問題になっている。この日回収された牡蠣パイプは買い物かごとしてアップサイクルされる。

 アップサイクルされた買い物かごは周防大島の施設で使用される予定だ。買い物かごにはプラごみバスターズ大作戦のサイトへのリンクも掲載され、みんなが使うことでプラごみ回収の重要性が啓蒙されるというわけだ。

砂浜からこんなにたくさんの牡蠣パイプが回収された。
牡蠣パイプを再資源化する工場に送られ、ペレット化するマシンへ。
加工しやすいペレットになった!
出来上がったペレットは、プラスチック加工工場で買い物かごに生まれ変わった!

ペットボトルキャップがSDGsバッジに!

 今回は他のプラスチック素材を使わず、100%キャップだけで再資源化されたアップサイクルに挑戦。普段みんなが飲んでいる、ペットボトルキャップ2個で1つのバッジをつくることができたぞ。

お問い合わせ

 ボーイスカウトでは、「なろう。一人前に。」を合言葉にさまざまな体験を通じて、子どもたちの育成をしています。体験の中での不思議に興味のある方はぜひご連絡ください!

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