【2月のミッション】金星と木星の動きを観察しよう《科学ミッションカレンダー2023》

西の空に輝く金星と木星(撮影/井川俊彦)

 子供の科学2023年1月号別冊付録「科学ミッションカレンダー」2月のミッションページ。小野先生からみんなに送られたミッションは、「金星と木星の動きを観察しよう」。今年の2~7月ごろは金星がとても明るく見やすいのだそう。目当ての星をどうやって探し、どうやって記録するといいか教えてもらったよ。以下の解説を読んでから観察をスタートしよう!

1.金星と木星を観察する手順

【用意するもの】
・方位磁石
・筆記用具(鉛筆、消しゴム)
・観察シート

①方位磁石で方角を調べ、南西から西にかけて、ひらけた場所を探して観察場所にする。
※観察する日ごとに場所が変わってもOK。南西から西側がひらけていることが大事なポイントだよ。

②観察時刻を決める。日の入りから30分~1時間後の、少し暗くなってきてからがおすすめ。日がたつにつれて、だんだん日の入りの時刻が遅くなるから注意しよう。
※なるべく毎回同じ時刻で観察する。
※各地の日の入りの時刻は、観察シートに記入されているものや、国立天文台暦計算室のウェブサイトでも調べることができます。

③金星と木星を区別する。明るい星を見つけたら、低い方に輝く明るい星が「宵の明星」といわれる金星、高い方に見えるのが木星です。

観察のポイント

●観察のタイミングは5日に1度くらいでOK。でも、毎日晴れるとは限らないから、晴れたらなるべく観察するように心がけよう。

●2月22日、23日はできるだけ観察しよう。何かを見つけることができるよ! この日から観察の頻度を毎日か2日に1度くらいにするのがおすすめ。

●余裕があれば、3月上旬まで観察を続けてみよう。

2.観察シートに記入する

 星を見つけることができたら、観察した日付、時刻、天気などとともに、星の位置を記録しておくよ。

 今回は、みなさんが記録しやすいように「星空観察ミッションシート」を用意しているので、このシートをダウンロードして使おう。

記入例

※ミッションシートのダウンロードにはコカネット無料会員登録が必要です。

 星の位置がわかりやすいように、あらかじめ図の中に建物や樹木など、目印になるものを書き込んでおこう。

 そして、金星と木星が見える方角と地面からの高さをはかって書き込むよ。

★星の高さのはかり方★

 腕をいっぱいに伸ばしてグーをつくる。握りこぶしの縦の長さが約10°。あごをひいて水平を見ながら、自分の目の高さに握りこぶしの下を合わせます。これを上に1個、2個…と重ねていくと、金星や木星の高さ(地平高度)をはかることができるよ。

まず目の高さに握りこぶしの下を合わせる。
握りこぶし1つの高さが10°。上に3つ重ねると30°になる。

 「気づいたこと」には、星の明るさやまわりの雲の様子、他の星についてなど、気になったことをなんでも書き込んでおこう。すぐにシートに記入する時間がない場合は、写真を撮っておいて後で記入するのでも問題ないよ。

 ちなみに、このミッションは星の位置の変化を調べるものなので、肉眼で行うことが原則。双眼鏡や天体望遠鏡は不要だ。

 双眼鏡や天体望遠鏡は、惑星の様子を詳しく見たいときに使うといいね。例えば木星を双眼鏡や天体望遠鏡で見てみると、木星のまわりを回る4つの衛星(ガリレオ衛星)が見られるはずだよ。

3.ミッション報告をして、図鑑を手に入れよう

 ミッションシートに記入ができたら、編集部に報告をしよう。ミッションを報告してくれた人の中から抽選で、星空の図鑑をプレゼントするよ!

『月ごとに星や星座の見方がわかる 星空の図鑑 2023年-2031年』
【監修】大朝由美子 【著者】Will Gater、Giles Sparrow 誠文堂新光社

 この図鑑は、星空を観察する上で知っておきたい基礎知識や天体観察のしかた・道具などを解説し、星空観察についての理解を深められるもの。星空ガイドのページでは、1月から12月の各月ごとに、その月に見やすい有名な星や星座、惑星の星空での動き、流星群などの観察のポイントを解説しているんだ。2031年までの毎年の惑星の見ごろのタイミングも記されているので、今回のミッションで星空観察にハマッた子にはぴったりの内容だよ!

 また、報告されたシートは小野先生が確認し、おもしろいものやすぐれた観察のものを本誌2023年6月号で紹介する予定。小野先生にシートを見てもらいたい&星空の図鑑がほしい人は、2023年3月20日(月)までにご報告を!たくさんのご応募をお待ちしています!

※ミッションの報告投稿にはコカネット無料会員登録が必要です。

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