ドレミファリュック②

 「KeyTouch(キータッチ)」は、パソコンにつないでなんでもコントローラーにできる発明
(はつめい)
ツールだ! キータッチの基板
(きばん)
をパソコンにつないで、ワニ口クリップではさんで好きなものをつなぐ。それだけでパソコン上のプログラムで、つないだものをコントロールできるんだ。

 『子供の科学』本誌の連載
(れんさい)
では、楽器やゲームのコントローラーをつくってきたけれど(バックナンバーは「KeyTouchでつくってあそぼう」旧サイトで公開しているぞ)、この「スタプロ」のWeb連載では、キータッチを使った発明
(はつめい)
レシピを紹介
しょうかい
していくぞ! この記事を参考
(さんこう)
にして、キミの周りにあるものを、Scratch(スクラッチ)のプログラムと組み合わせた発明品「タッチガジェット」に改造
(かいぞう)
してみよう!

 またこの連載では、「KoKa KeyTouchクリエーターBOX」が必要なので、持っていない人は「KoKa Shop!」で手に入れよう。

 前回は、お出かけするのが楽しみになるカバン「ドレミファリュック」をつくったね。ただ、まだプログラムをつくっていないので、このままでは何も起こらない。今回はスクラッチでプログラムをつくっていこう。

1 音を設定する

 ドレミファリュックをつくったとき、キータッチにつないだワニ口ケーブルは5本だった。うち1本はEARTH(アース)で、使うときはクリップ部分を手で
にぎ
るよ。残りの4つはそれぞれAからDの端子
たんし
につながっている。AからDのキーにつながっていると考えられるので、スクラッチではAからDのキーに音を設定すると考えればいい。

① スクラッチ公式サイトアクセスして、「作る」をクリックしてプログラムエディターを開こう。今回は「音楽」のブロックを使いたいので、まずはプログラムエディターの左下にある「機能
きのう拡張
かくちょう
追加
ついか
」ボタンをクリックする。

「機能拡張を追加」ボタンをクリック

② 「機能拡張を
えら
ぶ」から「音楽」をクリックしよう。すると、「音楽」のブロックが読み込まれるよ。

「機能拡張を選ぶ」から「音楽」をクリック
「機能拡張を選ぶ」から「音楽」をクリック
「音楽」のブロックが読み込まれる
「音楽」のブロックが読み込まれる

③ 「イベント」カテゴリーの「“スペース”キーが
されたとき」ブロックを取り出して、“スペース”を“a”に変えよう。このブロックに、「音楽」カテゴリーの「楽器を“(1)ピアノ”にする」ブロックと、「“60”の音符
おんぷ
を“0.25”
はく
鳴らす」ブロックをつなげる。

aキーが押されたとき、ドの音を0.25拍鳴らすコード

 “60”は音程
おんてい
で、ドの音になるよ。“60”の部分をクリックすると、鍵盤
けんばん
が表示されるので、好きな音を設定
せってい
してもいいね。

音程を変える方法

 これで、キータッチの端子Aにはドの音が設定された。ほかの端子についても同じように音を設定してみよう。端子Bはレ、端子Cはミ、端子Dはファを設定してみたらどうかな。
 「ドレミファリュック」の、端子Aにドの音を設定したプログラムだけをつくったものを、「ドレミファリュック_素材」として公開しているよ。こちらを利用して他の端子のプログラムをつくってもいいよ。

公開されている「ドレミファリュック_素材」
https://scratch.mit.edu/projects/395542909/

2 ドレミファリュックで演奏してみる

 プログラムまで完成したら、さっそく演奏
えんそう
してみよう。リュックの
かた
ひもにつけていたワニ口ケーブルはいったん外して、先にリュックを背負
せお
ったほうがやりやすいよ。リュックを背負ったら、肩ひものアルミホイルにワニ口ケーブルを付けなおして、キータッチに5本のワニ口ケーブルがつながっていることを確認したら、キータッチとパソコンをつなごう。

 準備ができたら、EARTHにつないた黒いワニ口ケーブルを片手で握って、もう片方の手でアルミホイルに触れてみよう。音が鳴ったらいろいろ演奏してみよう!

ドレミファリュックの演奏

 ちなみに、「ドレミファリュック」として公開しているプログラムでは、各端子に音を設定しているだけではなくて、演奏している間はスクラッチのステージに音符が現れるようになっている。音だけではなくて、見た目も楽しくなるプログラムにしているよ。

 それと、今回はリュックサックでつくったけど、もちろん他のカバンでもつくることができる。おまけで「ドレミファトート」もつくってみた。みんなもお気に入りのバッグで試してみてね!

(文/未来工作ゼミ 撮影/青柳敏史)

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株式会社アソビズムのICT教育活動を行う部門として2012年より活動をスタート。モノづくりやプログラミングなどのワークショップなどを展開している。 未来工作ゼミ

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