スパイドアユニット②

 「KeyTouch(キータッチ)」は、パソコンにつないでなんでもコントローラーにできる発明
(はつめい)
ツールだ! キータッチの基板
(きばん)
をパソコンにつないで、ワニ口クリップではさんで好きなものをつなぐ。それだけでパソコン上のプログラムで、つないだものをコントロールできるんだ。

 『子供の科学』本誌の連載
(れんさい)
では、楽器やゲームのコントローラーをつくってきたけれど(バックナンバーは「KeyTouchでつくってあそぼう」旧サイトで公開しているぞ)、この「スタプロ」のWeb連載では、キータッチを使った発明
(はつめい)
レシピを紹介していくぞ! この記事を参考
(さんこう)
にして、キミの周りにあるものを、Scratch(スクラッチ)のプログラムと組み合わせた発明品「タッチガジェット」に改造
(かいぞう)
してみよう!

 またこの連載では、「KoKa KeyTouchクリエーターBOX」が必要なので、持っていない人は「KoKa Shop!」で手に入れよう。

 さて、部屋
へや
のセキュリティを強化
きょうか
するタッチガジェット「スパイドアユニット」。前回は装置部分をつくったね。まだつくっていない人は、前回の記事参考
さんこう
にしてつくってね。今回はプログラムをつくって完成させよう。

1 ドアが開かれた回数をチェックするプログラム

 さて、前回つくった装置のしくみを
おぼ
えているかな。ドアが閉まっているときは、ドアと、外枠
そとわく

り付けたアルミホイルは
はな
れている状態
じょうたい
だったね。

スパイドアユニットのドアの装置部分

 ドアが開くと、アルミホイル同士が
れ合う。このとき、外枠側のアルミホイルは、キータッチのEARTHと端子
たんし
Aにつながっている。つまりは、Aキーが
されたことになるんだ(なお、キータッチのしくみについては「キータッチでなにができる?」で紹介しているよ)。

 そこで、ドアが開かれた回数をチェックしたい場合は、Aキーが押された回数を数えればいいね。

 スクラッチでプログラムをつくってみよう。今回は、変数
へんすう
を使う。「変数」カテゴリーで「キー反応回数」という変数を新しくつくろう。

スクラッチの変数カテゴリーで新しく変数をつくる

 「イベント」カテゴリーの「“スペース”キーが押されたとき」ブロックで、“a”キーに変えよう。それに、「変数」カテゴリーの「“キー反応回数”を“1”ずつ変える」ブロックをつなごう。

「aキーが押されたとき、キーの反応回数を1つずつ変える」プログラム

 これでドアが開かれた数を数えるプログラムができた。

 ただ数えていても、知らせてくれなければ意味がないね。そこで、音を鳴らそう。「音」カテゴリーの「“ニャー”の音を鳴らす」ブロックをつなげたら、ドアが開けられたときに「ニャー」というネコの声で知らせてくれるよ。

aキーが押されたとき、キーの反応回数を1ずつ変え、「ニャー」の音を鳴らす

 なお、「スパイドアユニット」に使う素材と変数を、「スパイドアユニット素材」として用意しているよ。プログラムはつくっていない状態なので、さっきの説明を参考にしてプログラムをつくってみてね。

スクラッチの「スパイドアユニット素材」
https://scratch.mit.edu/projects/378666543/

2 スパイドアユニットをためしてみよう

 ひとまず、スパイドアユニットのプログラムができたので、装置とパソコンをつないで動かしてみよう。ドアを開けたら音がしたり、ドアを開けた回数がカウントされるはずだ。

スパイドアユニットを設置

 使っているうちに、外枠に貼り付けたZ
がた
のアルミホイルが、閉まるドアに
き込まれてしまったり、うまく反応しなかったりするときがあるかもしれない。そのときは、貼り方や、アルミホイルの長さを調節
ちょうせつ
してみよう。アルミホイルなので、つくり直しもかんたんだ。

外枠に貼り付けたアルミホイルが、閉まるドアに巻き込まれた状態
外枠に貼り付けたアルミホイルが、閉まるドアに巻き込まれた状態。このままだと反応したままになってしまう。
アルミホイルを少し切って、巻き込まれないようにした
アルミホイルを少し切って、巻き込まれないようにした

 もっと便利
べんり
に使えるように、プログラムを改造
かいぞう
するのもいいね。「スパイドアユニット」では少し改造したプログラムを公開
こうかい
しているよ。こちらも参考にしてみてね。

スパイドアユニットサンプルプログラム
https://scratch.mit.edu/projects/377344688/

 「スパイドアユニット」をためしてみて、もっとセキュリティを頑丈
がんじょう
にしたい!と思ったらいろいろ改造してみてね。キータッチの端子は8個あるし、プログラムも工夫できるかもしれない。すごいシステムができたら編集部にも教えてほしいけど、秘密
ひみつ
の方がいいかな?

(文/未来工作ゼミ 撮影/青柳敏史)

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株式会社アソビズムのICT教育活動を行う部門として2012年より活動をスタート。モノづくりやプログラミングなどのワークショップなどを展開している。 未来工作ゼミ

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