雲の観察シート《ダウンロード》-自由研究スペシャル

 雲の動きや形、種類の変化を知るには、連続した観測が大切です。数分~数十分ごとに雲を見ると、一定の方向に動いたり、形がだんだん変わったりします。間隔を長くとって1時間ごとに観測するのもおすすめ。このページでダウンロードできる観察シートを活用し、自由研究に挑戦してみましょう。

場所・日時・方角・風向を記録

 自宅などから、いつも同じ方角の空を、同じ時刻に見て、雲の様子をスケッチか写真で記録するとよいでしょう。特に、6時、9時、12時、15時、18時は気象庁のウェブサイトなどで天気図を見ることができ、天気図と雲の関係を知ることができます。

 観察のときは気温や湿度、風を測るのもよいです。温度計や湿度計はいろいろありますが、風は、割りばしなどの棒に軽いひも(荷造り用のプラスチックひもやスズランテープを引き裂いたものなど)をつけるだけでも、風向と強さがわかります。その他に、空の色や、日差しの強さなど気がついたことも記録しましょう。

風向は風が吹いてくる方角(ひもがたなびく方向と反対側)を記録する。

スケッチの描き方

 雲のスケッチは、線画ではなく鉛筆で塗って記録します。白い紙に雲の形を表現するために、白く見える部分ほど黒くぬります。雲の丸みがあるか、もやもやしているかなど、形の特徴をしっかり描きましょう。

 高さの違う雲があったり、違う種類の雲があったりしたら、重なり方や形の違いがわかるような描き方をしましょう。

 スケッチの時間の間隔は、雲の動きで決めます。低い雲が多いときは短く(2分から5分)、高い雲が多いときは長く(5分から10分)するとよいでしょう。雲の近くには、それぞれの雲の名前も記入します。

●午前9時ごろ、太陽の光が地面によく当たり、積雲がどんどん成長していました。雲の変化が速いので、2分ごとにスケッチしました。

●積雲は海の方からの風によって、少しずつ山の方へ動いていました。積雲の形は、動いていく方に上へふくらんでいました。下からの空気の流れも受けているのでしょう。

●積雲の上には巻積雲がありました。巻積雲はほとんど動いていないので、高い空には風があまり吹いていないようです。巻積雲の形はほとんど変わりませんでした。

●地上の風は、南風でやや強く、積雲の動きと同じ向きでした。気温は28℃で、さらに上がっていくようでした。

写真・文

武田康男 著者の記事一覧

空の探検家 / 気象予報士 / 空の写真家
第50次南極地域観測越冬隊員(2008年~2010年)。全国と海外十数か国で空を撮影。大学で地学を教え、小中高校や市民講座で動画や写真を用いた講演を多数実施。本や雑誌等の執筆・監修・映像提供、テレビ・ラジオ出演など多数。

子供の科学特製「雲の観察シート」ダウンロード

 シートはコピーして使ってください。B5判サイズのノートに貼って、記録を続けましょう。 観察シートがたまったら全体の考察をしてみましょう。

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