『スカイブック 空にひろがるいろいろなふしぎ体験えほん』特設サイト

こちらは、書籍『スカイブック 空にひろがるいろいろなふしぎ体験えほん』の特設サイトです。書籍で紹介している内容に関連した実験動画などをご紹介します。まだ本書を購入されていない方でも、お楽しみにいただけます。

監修・川村康文先生から読者のみなさんへ

東京理科大学理学部教授・北九州市科学館館長 川村康文

 人類は、どうして科学を学ぶのでしょうか?

 実は、人類の歴史は、発明と発見の歴史そのものです。人類が自然の猛威のなかを生きぬいていくためには、自然についてしっかりと観察し、観察した事項をより一般化し、この次にはどのようなことが生じるのかを科学的に予想し、それに対処することが必要でした。そのためには、五感をフルに生かして、自然を観察することが大切です。

 目を凝らして遠くの風景を観察することで外敵となる猛獣を見つけて身を守ったり、耳をすまして飲み水が流れるせせらぎを見つけたり、なかまとの狩猟でとらえた獲物を炎で焼きあげ、香ばしく調理された料理に舌鼓を打って食をつなぐ。蒸し暑い日にはうちわであおいで涼しさを感じたり、あるいは風向きを感じてこのあとの天気を予想したりなど、五感を通して人類は自然のなかを生き抜いてきたのです。

 本書は、夜に起こる現象を科学的な目で観察し、自然の不思議をじっくりと楽しみ、夜明けをむかえ、お昼の時間帯を日常として、引き続き科学の目を養いながら、日々を充実して生きていくことの手助けをしてくれるものと思います。

 また、楽しい科学実験が本書のあちこちにちりばめられていて、読者のみなさんに実験を楽しんでもらえるようになっています。このサイトでは、日本版の楽しい実験も紹介されていますので、是非、自分の手を使って挑戦してみてください。

監修者プロフィール
川村康文(かわむら・やすふみ)
東京理科大学理学部教授、北九州市科学館館長。NHK Eテレ「ベーシックサイエンス」監修兼出演など、テレビ出演も多数。著書に『イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! 物理のしくみ』(西東社)、『園児と楽しむ はじめてのおもしろ実験12ヵ月』(風鳴舎)など。『理系脳が育つ! 科学のなぜ?新事典』(受験研究社)など、監修を手掛けた書籍も多い。

【実験動画】ペットボトルで雲をつくろう

 本書の12-13ページの「雲の世界」では、氷とマッチを使って雲をつくる実験を紹介しています。火を使う実験がまだ難しいという場合には、こちらの火を使わない実験方法が安全でおすすめです(大人の方の補助は必要です)。雲ができるしくみについても解説しています(実験/川村康文先生)。

・準備するもの
ペットボトル、空気入れ(自転車やボール用など)、ゴム栓(6号 ※ペットボトルの口に合うもの)、千枚通し

手順
①ペットボトルはキャップを外しておく
②空気入れの先の針をはずす
③ゴム栓の中央に千枚通しで穴をあける(貫通させる)
④空気入れの針を③の穴に通す
(③や④の工程は、ゴム栓や空気入れの針の太さによってはかなり力が要りますので、大人の方が作業することをおすすめします)
⑤ゴム栓に通った針を空気入れの本体に戻す
⑥ペットボトルに息を吹き込む
⑦ペットボトルにゴム栓を差し、空気入れで空気を入れる
(ペットボトルの張り具合を見ながら、調整してください)
⑧ペットボトルが張ってきたら、ペットボトルを立てて栓を抜く。ペットボトルの中に雲ができる

・注意
空気入れの針や千枚通しの扱いにはお気を付けください
雲ができないときは空気が漏れていないかどうか確認し、入れる空気の量を調整してください

【実験動画】コピー用紙で凧をつくろう

 本書24-25ページの『空をまう生きもの』では凧をつくる実験を紹介していますが、竹ひごなどの棒の加工が必要です。ここではよりつくりやすいコピー用紙でできる凧のつくり方を紹介します。千枚通しやはさみの作業の補助があれば、小さいお子さんだけでもつくりやすい工作です。両方つくってみて比べてみるのもおもしろいですね(実験/川村康文先生)。

・準備するもの
コピー用紙(A4サイズ)
工作用紙(厚紙)
両面テープ
はさみ
セロハンテープ
定規
糸(60cm程度、タコ糸など)
リボン(80㎝程度)
千枚通し

・手順
①A4サイズのコピー用紙を三角に折り、余った部分をカットする。広げると正方形の紙になる
②紙を机に置き(①の折り線が縦方向に、角が自分の方にくる向きに置く)、頂点から9cmのところに手前の角を折り曲げる
③②を広げて、折り目のところに手前の角を会わせて折り曲げる。折り目でもう一度折り曲げる
④両面テープを奥の角から手前までまっすぐに貼る
⑤下の辺から6㎝くらいのところに千枚通しで穴をあける
⑥両面テープを貼っていない側から、⑤の穴に糸を入れる。向こう側に5㎝程度出す
⑦両面テープをはがして、⑥の糸をテープに貼り付ける
⑧⑦の両面テープにリボンを貼り付ける(先端3㎝程度を角に貼る)
⑨全体を真ん中で折り合わせる
⑩⑨を広げ、左右に折り曲げて背骨をつくる
⑪背骨がない側に、25cm×2㎝に切った厚紙を両面テープで貼り付ける(折り曲げていない端から端にかけて貼る)。はみ出たところを切り落とす。完成

・注意
千枚通しやハサミを扱いには気を付けてください
うまく飛ばないときはリボンの長さを調整してみてください

【実験動画】飛行リングをつくって飛ばそう

 本書の28-29ページの「飛行機とヘリコプター」では紙飛行機のつくり方を紹介していますが、ここではコピー用紙で簡単につくれる飛行リングという工作を紹介します。紙飛行機と同じくらい簡単につくれますので、未就学児のお子さんにもおすすめです。また、飛び方がおもしろいので、小学生~大人でも充分楽しめます。ぜひ一度試してみてください(実験/川村康文先生)。

・準備するもの
コピー用紙(A4サイズ)
セロハンテープ

・手順
①コピー用紙を半分に折り、さらにもう2回折って広げる(1/8幅の折り目がつく)
②折り目に沿ってじゃばらに折り曲げていく。最後の一目だけ残す
③②で折り曲げて重ねた部分をさらに半分に折り曲げる
④③の橋と端をセロハンテープで貼り付け、円筒形にする(指で紙にクセをつけながらやるとよい)。完成

・注意
スナップをかけて回転させるように投げてください

今後の更新予定

 さらに実験の紹介を追加する予定です。楽しみにお待ちください。

『スカイブック 空にひろがるいろいろなふしぎ体験えほん』好評発売中

文/アンナ・クレイボーン
絵/ケリー・ハインドマン
監修/川村康文(東京理科大学教授、北九州市科学館館長)
編集/子供の科学

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子供の科学 2024年 5月号

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