【コカトピ!】雲の内部構造を観測する人工衛星「はくりゅう」が宇宙へ

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文/井上榛香

 日本とヨーロッパ宇宙機関が共同で開発した人工衛星「アースケア(愛称はくりゅう)」が5月29日、アメリカから打ち上げられました。6月27日には、はくりゅうの雲プロファイリングレーダの初観測画像が公開されました。

https://www.youtube.com/watch?v=LcgDQWHMiOQ
©︎ESA - P. Carril

はくりゅうの役割は?

 衛星にはさまざまな種類がありますが、はくりゅうは宇宙から地球の様子をモニタリングする地球観測衛星に分類されます。搭載されているセンサで、雲や、大気中に存在するほこりやちりなどの微粒子(エアロゾル)の分布や鉛直構造などを観測します。

©︎ESA/ATG medialab

 気候変動予測はコンピューターによるシミュレーションで行われていますが、気候変動に関係する自然現象がすべて明らかになっているわけではなく、予測の誤差が生じています。特に、地球大気の放射収支における雲やエアロゾルの効果は十分に分かっていません。はくりゅうは雲全体の内部構造を観測することができ、雲やエアロゾルが気候変動に与える影響の解明に役立てられると期待されています。

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