《3・11みんなの体験談》編集部ノビー編

 先日(2月13日)、大きい地震がありました。ベッドでウトウトしていた私は、スマートフォンから鳴る緊急地震速報で飛び起きたものの、大きな揺れに身体がこわばってしまいました。震源と震度を確認すると、福島県沖で震度6強とのこと。そして、東日本大震災から10年が経とうとしているのかと、当時のことを改めて思い出しました。

 私は10年前も今と変わらず営業の仕事をしていました。あの日、営業先のとある会社の会議室で打ち合わせを始めた直後、大きな縦揺れに襲われました。揺れがおさまるまでテーブル下に身を
ひそ
めていると、窓から見えた隣のビルがしなりながら揺れているのが目にはいってきました。何が起こっているのかわからないほど混乱しましたが、「東北が大変だ!」という声で我に返り、ワンセグで臨時ニュースを確認。事態を把握することができました。

 鉄道が止まったため、30分ほど歩いて当時勤めていた会社に戻ると、オフィス内は大きな被害がなくひと安心しました。しかしネットやテレビで被災の状況や電車の運行情報を得ると、都外から1時間かけて電車通勤している私には帰宅は難しいと、会社に泊まる心づもりをしました。

 夜も
ける頃、自家用車で通勤している地元の友人から連絡があり、車に乗せてもらい帰れることになりました。大渋滞で家に着いたのは朝5時でしたが、帰りの車窓から見た、家路を目指す人々が列をなして歩いている様子は、今でも忘れられない光景です。

 また、震災時にチェーンメールやデマツイートなどがたくさん出回ったのも、印象的な出来事でした。SNSが盛んになった今はなおさら、さまざまな情報がスピーディーに流れていきますが、なんでも鵜呑
うの
みにせず、自分の目で調べたり確かめたりするという教訓は、あの震災で強く刻まれたように感じています。 今回の地震で当時の経験や気持ちを思い出すとともに、避難グッズ、保存食の確認や見直しなど、改めて地震・災害に備えをしっかりしようと思いました。

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