夏休み自由研究スペシャル 子供の科学がキミにぴったりの自由研究をおしえるよ!

観察したい!雲を読もう 武田康男

日本ではいろいろな空の姿を見ることができます。昼も夜も変化に富んでいます。

早起きしたときの澄んだ朝の空、日中にもくもくとわく雲、美しい夕焼け空、そして夏の夜空のたくさんの星や流星…空にはいろいろな楽しみがあります。

空と遊ぶのに道具はいりません。外に出てじっと眺めるだけで良いのです。

この雲を読もうでは、入道雲と飛行機雲に注目していきます。

自分でその日見た空を記録できれば、いい思い出にも自由研究にもなります。同じ空は二度とありませんから、ぜひ記録しておきましょう。

迫力ある姿は夏の風物詩 入道雲

成長した入道雲成長した入道雲夏の最も暑くなる昼過ぎ、わた雲(積雲)が大きくなり、入道雲(積雲)になりました。数十分で雷雲(積乱雲)になるかもしれません。こんな雲が見られたら、雷雨の心配があるので、外にいるときは気をつけてください(7月、長野県)。

猛スピードで大きくなる様子を見てみよう 夏の暑い日には大きな積雲(入道雲)がよく出ています。夏は気温が高いので水蒸気が多く、もくもくと上に成長する雲ができやすいのです。入道雲は、大きな積雲と積乱雲の両方にあてはまります。お坊さんの頭のような丸い形が雲の上部にたくさん並んでいる姿から、そうよばれるようになりました。よく見ると、そのひとつひとつが盛り上がり、雲全体が高くなっています。入道雲という状態は、雲が勢いよく上に成長している姿なのです。その速さは1秒間に10mを超えるほどです。

雨になるサインを見逃すな!暑くて晴れた夏空の変化をよく観察しましょう。低気圧や台風が近づいてくるときは、雲にも変化が現れます。ここで紹介する雲の写真は、雨が降りやすくなる(天気がくずれる)前によく見られる雲です。山などにいたら天気予報を気にして、悪天への備えも必要になります。夏に秋に出るような雲を見たら、天気が変わりやすいと思ってください。
もうすぐ激しい雨と雷が心配 天気の変わり目、入道雲 背の高い大きな入道雲が見られたら、激しい雨が降る心配があります。台風や寒冷前線の接近のサインであることもあります。まもなく大雨(雷雨)になるかもしれない怖い雲です(7月、千葉県)。
低気圧が近づいてくるかも 天気の変わり目、うろこ雲(巻積雲) 秋に空が高くなったと感じる頃によく出る雲で、高い空に強い風が吹いているときにしばしば出ます。空に広がったら、低気圧がやってきて天気が悪くなっていく心配があります(8月、富士山)。
夏の晴天も変わり目か。台風の接近時にも。 天気の変わり目、すじ雲(巻雲) 太平洋高気圧におおわれている夏はあまり出ない雲です。上空に強い風が吹いたり、低気圧や台風がやってくるときに、この雲が真っ先に見えてきます。高い空で小さな氷の粒が落下しながらなびいています(8月、千葉県)。

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