どうして色つきスティックのりは塗ると色が消えるの?

空気中の二酸化炭素と化学反応をおこして中性になるから

塗ると色が消えるスティックのりには、酸性かアルカリ性かで色が変わる化学物質が含まれています。のりがケースの中にあるときは、アルカリ性になるように調整してあるので青い色になっていますが、紙に塗ると空気中の二酸化炭素と反応したり、紙の中の酸性の成分を吸収したりして、アルカリ性から中性に変わるため、色が消えてしまうのです。

理科の実験で使う青い色のリトマス紙をレモンなどの酸性の物質につけると赤色に変わりますね。色つきのスティックのりも、リトマス紙と同じ原理を利用しているのです。

簡単な実験をしてみましょう。白い紙にスティックのりを塗って、そこに輪切りにしたレモンを当ててみましょう。すると、当てた瞬間、スティックのりの色が消えてしまいました。これはアルカリ性だったスティックのりに酸性のレモンの汁がふれたためです。身近にあるいろんな食品をスティックのりに当てて、どのように変化するか調べてみましょう。

ピンクの◯で囲んだ部分が酸性のレモン汁をつけたところ。
見事に色が消えている。

白鳥 敬(サイエンスライター)

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