第26回「身近なヒント発明展」表彰式レポート

 「ぼくの発明きみの工夫」のコーナーの審査にもご協力いただいている一般社団法人発明学会主催、発明家たちの登竜門
とうりゅうもん
、第26回「身近なヒント発明展」の表彰式が、2022年12月17日に開催されました。

 今年の応募作品数は1239点! 一次審査に合格し、審査会に作品が展示されたのは99点でした。この中から、優良賞10点、優秀賞5点、発明学会大賞1点、そして「こども発明部門特別賞」9点が選出されました。

「こども発明部門特別賞」受賞作品

 第26回から、「身近なヒント発明展」こども発明部門と、子供の科学の「ぼくの発明きみの工夫」のコーナーがコラボ。どちらのコンテストにも同時に応募できるようになりました!

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 「ぼくの発明きみの工夫」で見事、年間最優秀賞に選ばれた「ゼリーやフルーツポンチがこぼれない「ふた」」(嶽﨑睦晃さん)、特別賞に選ばれた「らくパチシート」(潮田 遥さん)をはじめ、「ぼくの発明きみの工夫」で作品を紹介された「楽ばき」(丹藤 廉さん)、「ひらけ、本!」(原 万琴さん)、「ブックキーパー」(水島 健太さん)、「変身三角定規」(岡安 来人さん)、「机のがたどめ」(平栗 花さん)、「「You don’t have to worry about the bath stopper anymore!」(岩本 悠汰さん)が「こども発明部門特別賞」も受賞しました。

 作品の内容の詳細は、以下の審査会選出作品発表のページでご覧ください。

第2回 審査会の選出作品発表!!②

第2回 審査会の選出作品発表!!①

第1回 審査会の選出作品発表!!

「ゼリーやフルーツポンチがこぼれない「ふた」」を紹介する嶽﨑睦晃さん
「らくパチシート」を紹介する潮田 遥さん。
「楽ばき」を紹介する丹藤 廉さん

 もう1点、「こども発明部門特別賞」を受賞したのは、「これで大じょうぎ!!」(奥天優衣さん)。

 算数の授業で必要なツールをすべて一体にした、まさに小学生のための便利アイテムを発明しました。

「発明学会大賞」受賞作品

 2022年の発明学会大賞を受賞したのは、山極尊子さんの「子どもの絵・写真を保存するアプリ」。

 子供がつくった作品を画像で保存して、管理できるアプリです。すでにアプリが公開されていますので、ぜひ上のQRコードからインストールしてみてください。

すでに商品化された2点の受賞作品

 また今回、審査会の段階で協賛企業の目にとまり、商品化となった受賞作品が2点も誕生しました。

 1点目は、優良賞に選ばれた竹田歩美さんの「餃子成型器」という作品。

 餃子をつくれる便利アイテムはこれまでもあったのですが、この作品のすごいところは、「餃子らしい餃子」の形をばっちりつくることができる形状です。

 もう1点は、優秀賞に選ばれた小林真之助さんの「二重線付き「様」印」です。

 子供たちがやる機会はあまりないかもしれませんが、返信用封筒やハガキを返すとき、「行」と記載がある宛名を二重線で訂正し、「様」と書き換えるというのが礼儀です。仕事などでたくさんの郵便物があると、この作業が意外と大変。これを一発で終わらせることができるハンコの発明です。

こども発明 1万円特許出願サポートプログラム

 表彰式で発明学会の新たな試みとして紹介されたのが、「こども発明 1万円特許出願サポートプログラム」です。これは、「発明学会」と「メタライツ特許商標事務所」のコラボレーションでスタートした新しいプログラムで、18歳以下の発明学会会員、「身近なヒント発明展 こども発明部門」一次審査合格者(一般部門に応募し、一次審査に合格した18歳以下の方も対象)、そして「ぼくの発明 きみの工夫」に応募して掲載が決まったコカネット会員だけが利用できます。本来なら数万円から数十万円かかる特許出願のサポートを1万円で受けることができます。

 メタライツ特許商標事務所の弁理士・木村浩也先生は、「子供たちに特許出願の経験をしてもらって、正しい知識を身につけてもらうことが将来のために大切」と、このプログラムを提供する思いを語りました。

 プログラムの詳細は以下をご覧ください。

 2023年も「身近なヒント発明展」と「ぼくの発明 きみの工夫」のコラボを実施します! 次回はぜひコンテスト受賞を目指して、発明投稿にチャレンジしましょう。

「身近なヒント発明展」の詳細はこちら

「ぼくの発明きみの工夫」の詳細はこちら

 たくさんのアイデア投稿を待っています!

取材・文

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1924年創刊の小中学生向け科学月刊誌。話題の科学ニュースを、どこよりもおもしろく、わかりやすく解説。宇宙、生き物、テクノロジーなど、好奇心旺盛な子供たちがわくわくする科学をお届けします。創刊以来、研究者や医師、エンジニアなど一流の人たちが子供時代に読んでいた雑誌として知られています。また、毎月工夫をこらした実験や工作を多数紹介。手を動かしてものづくりをする体験を提供しています。子供向けのプログラミング学習記事も充実。記事の内容と連動したプログラミングキットの開発も行っています。

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