本当のパワーを体験
炭と電気って結びつかないイメージじゃないかな?
だって木だったり松ぼっくりだったりしたもので、電気ができるんだよ? どうして??
実験して体感してみて、どう応用ができるか考えてみよう。
「節電」が叫ばれる夏、みんなはどんな夏休みを過ごしているかな? この夏休み、昔から利用されている身近なエネルギー、炭について考えてみない? 炭って聞いて思いつく物は何だろう? パンや魚が焦げて炭になっちゃった、という料理の失敗もあるけれど、燃料としての炭、脱臭剤としての炭、カイロに入っている炭、浄水器に使われている炭……他にもたくさんの利用法があるんだ。それに、なんと炭で発電もできちゃうんだよ。
ここでは難易度別に、炭にまつわる3つの実験を紹介するよ。少年科学者を目指すキミ、自由研究で1等賞を狙うキミは、3つすべてを実験して「炭」という物質を深く考えた大作にチャレンジしてほしい。また、どれか1つだけチャレンジする人も、すべての実験を読んでみてね。知らなかった炭の面白さがわかるゾ。
本当のパワーを体験
炭と電気って結びつかないイメージじゃないかな?
だって木だったり松ぼっくりだったりしたもので、電気ができるんだよ? どうして??
実験して体感してみて、どう応用ができるか考えてみよう。
用意するもの
濃い塩水をつくる。水100mℓに塩35gが目安。塩が溶けきらないくらいの濃さのもの。
備長炭を濃い塩水に入れ、一晩おく。炭の中のたくさんの小さな穴やすき間に塩水がいきわたるようにするんだ。
豆電球のリード線を目玉クリップの穴に巻き付け、ビニールテープを巻く。
濃い塩水にキッチンペーパーを浸し、軽くしぼる。
塩水から出した炭に、ぬらしたキッチンペーパーを巻く。
キッチンペーパーの上にアルミホイルを巻き、豆電球をつけたクリップの片方で炭の側面を挟み、もう片方でペーパーに触れないようにしたアルミホイルを挟む。
これでアルミホイルをぐっと握れば電球がつくはず! ……あれれ? つかない。実は備長炭でもかなり良質のものでないと発電量が少なくて、電気がつかないこともあるんだ。
少ない電気もつなげれば力になるハズ! ということで、浄水の実験で使ったのと同じ活性炭を発電に使っちゃおう。アルミホイルの上にキッチンペーパーを重ね、活性炭をまき、濃い塩水をそっとかける。
○まとめ
科学の目をもってエネルギーについて考えよう
2つの装置は違う形だけれど原理は同じなんだ。アルミホイルが塩水に溶けて電子が流れ出し、それを炭が受け取る。その電子の流れの間に電球をセットして光らせているんだ。1つの装置では発電量が少ないけれど、今回は直列のつなぎ方をしたので電球を光らせる量の電気ができたんだね。炭は電気をつくれるし、燃料にもなる。ゴミから炭をつくってそれを最利用することもできる。様々なエネルギーについて、もっと広い視野で取り組んでいきたいね。
安全のためにいくつか注意することがあります。以下にあげておきますので、しっかり守ってください。