夏休み自由研究スペシャル 子供の科学がキミにぴったりの自由研究をおしえるよ!

実験したい!

サイエンスマジック 山村紳一郎

魔かフシギな"でろでろ物質"

学校の理科では、物質は「気体」「液体」「固体」の3つの状態をとる…と、習います。では、ここに取り出しましたるあやしげな物質。机に落とせばご覧のようにはずみます。でも、コップの上に置けばどろりと流れ出す…と、これはいったい「何」体なのでありましょうや?

ジャーン

やってみよう

用意するもの

・洗濯のり(PVAと書いてあるもの) ・ほう砂(四ホウ酸ナトリウム) ・プラコップ ・チャック付きビニール袋 ・割りばし ・水
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    コップ半分の水に、PVAと書いてある洗濯のりを同じ分量だけ入れて、割りばしなどでよくまぜる。あまり泡立たないように。

  • 1

    別のコップにホウ砂を大さじ2~3杯入れ、コップ半分ぐらいの水を加えて良くかき混ぜておく。

  • 1

    左が洗濯のりと水をまぜたもの。右がホウ砂をとかしたもの。
    ホウ砂は完全にはとけきらないので、上ずみだけを使う。

  • 1

    チャック付きビニール袋に、水と混ぜた洗濯のりと、ホウ砂をとかした上ずみ大さじ2~3杯を入れて…。

  • 1

    中によぶんな空気がはいらないように、前後から押さえながら袋をとじ、チャックをしめる。

  • 水と洗濯のりをよくまぜる。また、ホウ砂を入れて混ぜるときに手早くやる。なお、薬品が目や口に入らないように注意すること。
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    2種類の液体が完全に混ざるように、袋の上からもむ。袋に入れてからは、あまり時間をおかずに作業すること。

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    全体が固まってきたら、チャックを開けて袋から取り出そう。ばらばらにちぎれてしまっても、後で合体できるのでOKだ。

  • 手のひらで軽く丸めれば、でろでろ物質の完成。1で水に絵の具をまぜれば、色つきになる。
    完成!!

この物質はいったい何?

■洗濯のりをかためて作った物質

洗濯のりに含まれるPVAは、細長い分子でできている。ホウ砂は、PVA分子の間に橋を架けるように結びつくんだ。そしてこの網の目に水が入り込むと、このような、「固まりだけど流れる」物質になるわけ。

安全上の注意

安全のためにいくつか注意することがあります。以下にあげておきますので、しっかり守ってください。  

実験は子供だけでやってはいけません。必ず、大人に見てもらったり、手伝ってもらうこと。
準備などで刃物やとがった道具を使うときは、けがに充分注意すること。無理だと思ったら大人に手伝ってもらうこと。
お湯や火を使う場合は、やけどに充分注意すること。特に火を使う場合には、まわりに燃える物がない場所で、火事に注意して行い、消火用の水などを必ず用意すること。
できた物は、たとえおいしそうに見えても食べ物・飲み物ではないので、絶対に口に入れないこと。
ゴミの始末や後片付けをきちんとすること。

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